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[翻訳部コラム]熱交換器は何をするものか?#4

[翻訳部コラム]は、普段は特許翻訳を担当する翻訳者・翻訳チェッカーが、業務を通じた考察をもとに執筆いたします。

熱交換器は何をするものか?

-主体が「現象の起こる場所」であるケースにおける翻訳の諸問題をめぐって-

4. 熱交換器の原理と構造

熱交換器の原理を紹介します。

直感的な例として、熱いコーヒーの入ったカップと氷の入ったグラスをくっつけることを想像してみます。
こうすると何もしないよりも早くコーヒーはぬるくなり、氷は早くとけていきます。
温熱エネルギーがカップからグラスへと移動しているという現象がこの背後にあり、カップとグラスとの接触が熱の伝達を促進しています。
カップとグラスにはふつう丸みがありますが、もしもこれが平らな形で密着するなら、伝熱効率は上がります。
熱的接触の面積が問題というわけですが、もしこれを装置化しようと考えるなら、大きさの制約が生じるので、熱的接触の面積を増やすための工夫が凝らされることになります。

熱交換器という装置は、大要この工夫の産物であり、熱的接触の面積増加がその大きな関心事であるといえます。
実際、熱交換器の各部は、何層もの層をなしていたり、波打っていたり、流路が往復していたり、凹凸が設けられたりすることがあります。
これらは限られた体積の中で2流体の熱的接触の面積を増やし、伝熱効率を上げるための工夫なのです。

 

3.名称は機能をあらわすことがある
>5.装置が現象を引き起こすー膨張弁との比較(近日公開)

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